言葉遊び。
(暫時の現実逃避)

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ニヒガシナの言葉遊び。


ある暗号

黒咲恵、期前に敷く櫓先。熊兄、師はギ・ワラ。

「あのお守りした今井家Aの丸さんが、森、西山と降りたニヒガシナか?」

眞中真希、「帽ヶ岡公、仔馬絵か?」

突き、玖珠、橋新子や能勢公や乗せ、「遠賀の雁だ」

「No! 緒方!」


(筑豊は省略)
 

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解説

黒咲恵という人物が、時の来たる前に、櫓(ろ。やぐら)の先に何かを置く。不思議な行動。これが物語の始まりだった。


咲恵には熊兄と呼ばれている兄がいる。何の仕事をしているかは分からないが、彼の師匠は「ギ・ワラ」という名前だった。


不思議な行動に引き寄せられるようにギ・ワラが咲恵の前に現れ、唐突に、謎めいた言葉「ニヒガシナ」について、真相を求める。


とはいうものの、ギ・ワラには思い当たるものがあった。今井家の子息の行った場所が怪しいと考えていたのだ。

今井家はかつてギ・ワラが仕えていた名家。どうやら非常に分家が多いらしく、そのうちのAという家で働いていた。今井家の子息は丸さん。その子が、友人と思われる森氏、西山氏と一緒に降りていった地域のことを「ニヒガシナ」と呼ぶのではないか。


時を同じくしてもう一人のヒロイン・眞中真希という人物が真相に迫ろうとしていた。

眞中真希は鬼気迫る顔で、答えを知っていると思われる貴族、帽ヶ岡公に迫る。ニヒガシナとは、仔馬の絵が描かれた絵馬のようなものではないか。眞中真希は帽ヶ岡公に刃を突きつける。


しかし物語は予想外の方向に進んでいく。

正体不明の玖珠という人物が、牛車か馬車かに乗って遠賀川の河川敷を行っていた。同席しているのは橋新子なる人物と、別の貴族・能勢氏だ。
玖珠は自信を持ち、勝ち誇った笑みを浮かべながら能勢氏に聞いた。「答えは遠賀に住んでいる雁だろう?」


と、突然に雷鳴が聞こえ、天の声が木霊した。

「違う。ニヒガシナは緒方のことだ」
 

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緒方とは誰だ。そもそも人名なのか。それとも地名なのか。

「緒方」の続きを見たくとも、いまは「筑豊直方駅」で線路がぷっつりと切れ、それを知る手段はない。謎は謎のまま。ニヒガシナは緒方――。それもまた真実かどうかは分からない。


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以上、筑豊電鉄の駅名(※冒頭の「筑豊」は省略)を繋げたむちゃくちゃなショートストーリーでした。





現実逃避おわり。